【絶対必要】健康食品開発の悩みこれで解決!不快な味を隠し、コクと深みを引き出す「マスキング」の考え方3選!

はじめに
この記事を読むことで、
・食品開発・商品開発で「おいしい商品をつくる」ことを目的として、
・素材の苦味・クセ(味のネガティブな特徴)への対処方法を知り、
・よりおいしい商品づくりに活かすことができる
というメリットがあります。
具体的には、
・マスキングのこれまで
・マスキングの重要性
・マスキングの具体的な方法
・マスキングのメリット
を説明します。
補足として、技術・商品開発担当の悩みを、会話形式で説明します。
担当者おいしい味づくり、商品開発ができない…



そのお悩み、素材のクセ(特性)の可能性があります。
おいしい商品づくりには、マスキングという手法が有効です。



マスキング!!!
とは、なんですか?



マスキングとは、不快な味や香りを隠すことです。
今回は、健康食品などで用いられる手法について、
一緒に学んでいきましょう!
マスキングのこれまで
はじめに、苦味マスキングに関する論文を参照し、マスキングの全体像を学ぶ。
・苦味は動物にとって元来忌避する味質である
・苦味は対照物中に毒の存在を示す情報の一つであるため忌避しても良い味である
・少量のエネルギー摂取で済む小動物は敢えて苦味を含む食餌を摂る必要はない
・が,ヒトを始めとする大動物では多種多様な食品から栄養素を摂取しなくてはならない
・根菜や新鮮な葉物野菜はピタミン類やミネラル類の供給源である
・分岐鎖アミノ援やポリフェノール類の多くも苦味を呈しており,健康維持のためにこれらの機能性成分を含む食品を積極的に摂ることが推奨されている
・苦味を上手にマスキングすることができれば,苦味に敏感な幼児期から多くの食経験を得ることが可能である
(参考文献)河合崇行; 日下部裕子. 苦味マスキング効果の定量的解析. 2012.
上記の内容を味づくり塾なりに、かみ砕いて説明してみます。
・動物にとって苦味は、もともと嫌って避けるものである
・苦味は毒(体にとって有害)の存在を示す情報の一つであり、嫌って避けても良い味である
・少量のエネルギー摂取で済む小動物は、あえて苦味を含むたべものを摂る必要はない
・ヒトを始めとする大きな動物では、多種多様な食品から栄養素を摂取しなくてはならない
・根菜(大根や人参、ごほうなど)や新鮮な葉物野菜(小松菜、キャベツなど)はピタミン類やミネラル類の供給源である
・分岐鎖アミノ酸やポリフェノール類の多くも苦味がある
・分岐鎖アミノ酸とは(BCAA)とは、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つの必須アミノ酸の総称。これらは筋肉の構成成分であり、運動時のエネルギー源としても重要。
・ポリフェノール類は、植物が生成する抗酸化物質の一種で、8,000種類以上存在すると言われてる。カテキンやアントシアニンなど、様々な種類があり、それぞれ異なる健康効果が期待できる
・健康維持のためにこれらの機能性成分を含む食品を積極的に摂ることが推奨されている
・苦味を上手にマスキングすることができれば,苦味に敏感な幼児期から多くの食経験を得ることが可能である
マスキングが重要である理由
なぜ、食品開発において、マスキングが必要であるのか。
下記の3点の理由が挙げられます。
- 継続的な商品の購入・食品の摂取に「おいしさ」が影響するため
健康食品、プロテイン等など、味に関して、ネガティブな感情を抱くと、継続して摂取することは難しくなると考えます。嫌な味がする、味付けが「おいしくない」商品を好んで食べようと思う人は少ないです。
マスキング技術により、ネガティブな「おいしくない」という味や香りを隠すことが可能です。
おいしくない味を隠し、おいしいと感じる味、香りを引き出すことで、お客様に選んでいただけるクオリティに達成することが可能となると考えます。 - 味のバランスを整える
健康食品、プロテインに使用される原料は幅広く、様々です。
様々な原料を使用する中で、味や香りのバランスを乱すことがあります。
マスキング材を使用することで、原料同士の調和、全体の味や香りのバランスを整えることが可能になる場合があります。
ネガティブな味や香りを隠すだけでなく、「̚塩かど(※)」を取るなど、特定の味をまろやかに表現する際に、マスキング材を使用するケースがあります。 - 深み・コクが増す
味の中にある深みやコクを際立たせるために、マスキングする場合があります。
コクがあると、風味全体に深みが出たように感じることができます。
ここでは、味の「深み」とは、複雑さで奥行きのある味わいをあらわし、「コク」とは、長く舌に残るような、厚みのある味わいとして、表現します。
※しお‐かど〔しほ‐〕【塩角】
舌を直接に刺激する塩味。精製塩の味。
[補説]精製塩は塩化ナトリウムの含有量99.5パーセント以上、自然塩は80パーセント程度で、他は塩化マグネシウムなどの苦汁にがり成分。この苦汁成分が塩味をやわらげる効果を「塩角が取れる」「塩角がない」などという。出典 小学館「デジタル大辞泉」より
マスキングするための具体的な方法
ここからは、マスキングを行う際の手法について整理します。
マスキングの手法は、大きく以下の3つが挙げられます。
①物理的作用によるマスキング
②化学的作用によるマスキング
③感覚的作用によるマスキング
①物理的作用によるマスキング
原料の配合によって化学反応を起こし、マスキングを行う手法です。
例えば、代表的な例として、下記のような素材が挙げられます。
シクロデキストリン
シクロデキストリンは、環状オリゴ糖とも呼ばれ、
わっかが並んだような、環状の分子構造を持っており、この空洞の中に特定の臭い成分を取り込んで閉じ込めることができます。これにより、臭い成分が揮発するのを防ぎます。
②化学的作用によるマスキング
化学的な反応を起こし、その食品の環境を変えるなどの方法でマスキングを行う手法です。
例えば、クエン酸などの酸味料を配合することで飲料のpHを下げる事が可能です。pHを下げることにより、特定の素材の味についてのマスキングが行われることもあります。


③感覚的作用によるマスキング
感覚=人間の嗅覚(匂い)、味覚(味)に直接的に作用して、マスキングを行う手法です。
代表例として、「香料」が挙げられます。
香料を配合することで、私たちの鼻で感じる風味、味わいは特定の香り(例:フルーツ、バニラ味など)になります。
(香料の場合は、感覚的、化学的、双方の作用をもつマスキング材と言えます。)


マスキングを行うメリット
マスキングを行うことで得られるメリットは下記の特徴があると考えます。
・自社商品のこだわり構築
・リピート購入と信頼感構築
・信頼感からのファン化
・ブランドイメージ向上
自社商品のこだわり構築
特定の味や匂いをマスキングで隠すことで、自社商品としてこだわりのある「味や香り」を引き立たせることを狙いにマスキングすることが可能です。「味や香り」を引き立てて、商品のこだわりを強化する事が可能です。
際立った商品は、唯一無二の商品づくりにつながります。
リピート購入と信頼感構築
お客様へ「おいしい」、「続けやすい」商品を提供することで、リピートを獲得することができます。
この会社の商品は、おいしいという評判を獲得していくことで、お客様との信頼感を構築する事が可能だと考えます。
信頼感からのファン化
信頼感を積み重ねることで、お客様はファンへと進化していきます。
さらに、お客様の声を反映させた商品づくりで、会社としての独自の世界を構築して
お客様と一緒にモノづくりを進めることができるでしょう。
ブランドイメージ向上
「おいしい」商品をつくることは、
自社のブランドイメージのUPに繋がります。
まとめ
味づくり塾は、上記の内容などを考慮にいれながら、健康食品づくりのサポートを行っています。
一歩先のおいしい商品開発を一緒に進めてみませんか。
食品開発のモヤモヤを誰に相談したらいいか、わからない…
そのモヤモヤ、味づくり塾にご相談ください!
まずは、モヤモヤを見える化、言語化しましょう!
最後に


ご覧いただき、ありがとうございました。
これまでに飲料を中心とした健康食品100品以上の商品開発した実績がある食品技術者。
企業様のイメージする商品の味づくりのお手伝いをしています。
健康食品の解説など、味づくり(商品開発)に役立つ情報も連載しております。








